「アクセシビリティの向上」が訴えられるようになってかなり時を経ました。 そんな中、最も操作性が重視される携帯端末にも最初からこの概念が取り入れられました。
ハイパーリンクのアンカーにいち早くたどり着くための概念の1つであるアクセスキーの設定が可能です。 例えば、A要素などに設定されている「ACCESSKEY属性」がそれに当たります。
i-modeの場合、用意されているボタンが0〜9、*、#の12個しかありません。 これらのボタンだけしかないi-mode(携帯端末は何れもそうだろう)では、更にアクセスし易い環境作りが重要になってきます。 そこで、アクセスキーに上述のボタンを割り当てておくことにより、より早くリンクに辿り付くことが可能になるわけです。
例えば、「ACCESSKEY="1"」としておくことで、端末の「1」ボタンを押すとそこに指定されているリンクへジャンプします。 カーソルを上下させて、決定ボタンを押す手間を考えると非常に手早く目的へアクセスできるのです。
また、サイト全体で「戻る」や「ホーム」へのリンクに割り当てるアクセスキーを設定(全て「9」にしておくなど)していれば、 そのサイトに慣れたユーザーは非常に効率的にサイト内を移動できるのです。 どうせなら、i-modeだけに限らず、携帯端末用の「戻る」のアクセスキーを「9」に揃えてみるのは如何でしょうか? デファクトスタンダードを狙ってね。
ハイパーリンクの表示される文字(アンカー)はモノクロ画面では非常に判りづらいものです。 それでなくとも表示範囲が狭く、リンクが見づらい画面なら尚更です。
これらの状態を少しでも緩和する設計をするべきなのが、携帯端末用のWebサイトです。 その一つの手法として、アンカーにはアクセスキーを設定するのもありますが、このアクセスキーに対応する文字が何なのか、 これを表示してあげるのも重要です。
i-modeでは、絵文字が存在し、これを利用した方法が最も分かり易いようです。 例えば、アクセスキーに「1」を指定しているならば、「<a href="xxx.html" accesskey="1">驪 LINK</a>」のようにするわけです。 その他にも、単純に「<a href="xxx.html" accesskey="1">1.LINK</a>」でもいいでしょう。
殆どの人の常識として、「半角カタカナは使ってはいけない」というのがあることでしょう。 それは事実です。しかし、i-modeの世界では半角カタカナが許されているのです。 文字化け無く、普通に表示できるばかりでなく、只でさえ表示範囲の狭い携帯端末において、全角文字の半分で済ますことのできる半角カタカナは非常に重宝します。 i-mode専用のサイトであり、通常のサイトから独立して存在するサイトであれば、積極的に使いたいところです。
しかし、外部のWWWから完全に独立しているサイトなんてあり得ないでしょう。自分は独立しているつもりでも、他人からリンクされたり、検索エンジンに拾われたり、 何かと縁が深いのがWWWです。だとすると、間違えて飛び込んできた半角カタカナを表示できない環境の人には、文字化けしてしまうのです。 この状況がどれ程起こるかは未知数ですが、こういう面を考えると半角カタカナを使うことをあまりお奨めできるものでもないのかもしれません。
符号化方式(文字コード)として、日本では「ISO-2022-JP」「SHIFT_JIS」「EUC-JP」があります。 i-modeの世界では正式には「SHIFT_JIS」のみがサポートされています。
しかし、機種によっては他の2つの文字コードも読めることがあるようです。 何が何でも文字化けさせたくないのであれば「SHIFT_JIS」が必須ですが、実際はそうでもないようです。 将来には全ての文字コードに対応して貰いたいものです。
リスト形式の要素は数多くあります。 元々HTMLがコンピュータの世界だけにしか役割が無く、ここまで世間一般に使われることが無い時代に作られたもので、 コンピュータを重視して設計されました。 そのため、 UL要素, OL要素, DL要素, MENU要素, DIR要素 と様々あります。 ではどのリストを使えばよいのか、案外迷ってしまいそうです。
現在の正式なHTMLでは、MENU,DIRは非推奨な要素となっています。 つまり、「あまり使わないで下さい。将来無くなります」といわれているのです。 そこで、残りの3つでリストを構成するのです。
レイアウト構成にテーブル要素が使われだしてかなり世間にも浸透しています。 しかし残念なことに、i-modeではテーブルをサポートしていないのです。
しかし、試しに使ってみて下さい。案外表示できたりします。 簡単なテーブルであれば、難なく対応してくれます。 でも、テーブルでレイアウト構成をしようなんて考えない方が良いでしょう。 それでなくとも表示範囲は狭いのですから。